LEDデジタルサイネージ機器の製造企業様から、新バージョンのソフトウェア開発をご依頼いただきました。ハードウェアは自社開発されていましたが、組み込みLinuxやクラウド連携などの専門技術を要するソフトウェア開発において、リソースと技術力の不足から当社が開発を担当することになりました。
製造企業様は前バージョンのデジタルサイネージシステムを自社開発・販売されており、市場から高い評価を得ていました。新バージョンでは、より高性能なハードウェアを開発し、以下のような機能強化を計画されていました:
しかし、これらの実現には組み込みLinuxの深い知識とクラウド連携の専門技術が必要であり、社内リソースだけでは対応が困難な状況でした。
1. Yocto Linuxによる組み込み環境構築 新ハードウェアの性能を最大限に引き出すため、Yocto Projectを使用してカスタムLinux環境を構築しました。必要最小限のコンポーネントのみを含むことで、起動時間の短縮とメモリ使用量の最適化を実現しました。
2. 通信システムの実装
3. 制御アプリケーションの開発 PythonとQtフレームワークを使用し、以下の機能を持つアプリケーションを開発:
4. クラウド連携機能 Google Cloud Platformとの連携により、以下を実現:
本プロジェクトは、ハードウェア開発力を持つ企業様が、ソフトウェア開発における専門技術とリソースの不足を、外部の専門企業との協業により解決した事例です。お客様の強みであるハードウェア開発と、当社の組み込みソフトウェア開発の専門性を組み合わせることで、高品質な製品を市場投入することができました。技術者不足が深刻化する中、このような協業モデルは効果的な解決策の一つとして、多くの製造業様の参考になると考えています。